ゆらめく資産の記録

みんな暴落チャンスを窺っている〜トランプ大統領就任演説編〜

今日(一番右のエリア)一段目の下落が演説中、二段目は演説が終わったあとのなんでもないタイミングです。他の、S&P 500やドル円の動きもこれと同じような形になっています。演説中に何か爆弾発言があったわけではないのですが、爆弾発言が来そうだと見越して売ってみたもののそのまま何事もなく終わったという感じでした。

トランプが選挙で勝って株価が上昇を始めたあたりからずっとバブルだの何だのと一過性の熱狂に過ぎないという話がされています。そうであるなら近いうちに間違いなく暴落は来るはずで、そのタイミングを虎視眈々と狙われ続けているような相場です。今日の就任演説中の唐突な下落も、このあと失言による本物の暴落が来るはずだという思惑で起きたとしか思えません。それが外れ、一時買い戻す動きがあったあと、また売りが先行し、それもまた買い戻されています。思惑で売って事実で買うというような動きです。

僕も一時的にせよ株価はそこそこ下がるだろうと思っていくつかのETFの低めのところに指値を入れていましたが、下げ幅が想定よりはるかに小さく、指値まで下がらなかったため不発に終わりました。冒頭のグラフのように前日終値を一切下回らない程度の値動きです。

今後有り得そうなシナリオを整理すると以下の3つです。

  1. トランプの失策による本物の暴落が来る
  2. トランプの打ち出した政策が株式市場の願望を叶えるような代物で、今までの懸念はなんだったんだとばかりに暴騰する
  3. 暴騰も暴落もしないまま暴落警戒に疲れて売りが落ち着き、全体としてはじわじわと上昇を続ける

すぐにでも暴落が来るぞという自分の中の警報がオオカミ少年みたいに空振りしまくっているためそろそろ疲れてきました。失言や失策によって暴落するのなら、全文を自分で考えたという今日の就任演説で何かボロが出ていてもいいような気がしますし、同じことは2番目の暴騰シナリオについても言えます。トランプはこのまま米国民の期待は煽りつつも実態としては当たり障りのない発言や政策を打ち続ける、すなわち3番目のシナリオが有力なのではないかという気がしてきています。

まあ急な値動きへの警戒疲れから安易な方に流れているだけということもありえます。しかし、そもそも株式市場なんてものは上がるか下がるかなんてわかりません。であるならば、トランプだからといって何ら特別なことなどなく、普通にしていればいいのではないだろうか、というのが今の考えです。米国市場は今年も来年も今までと同じように予測不能で、同じようなリターンとリスクになる、という前提に立てば何もトランプの一挙手一投足を必要以上に注視しなくていいはずです。

とりあえず1月中と2月初頭くらいまでは様子を見て、大きな動きがなければ3番目のシナリオだということで以後は気にしすぎないようにしようと思います。