朝9時ごろ、東証が営業開始した直後くらいになんとなく前日の値上がり率上位だったシャープ(6753)の板を見ると、今にも300円を突破しそうな勢いの299円で取引されていました。シャープはウォッチリストに入っているので確認したところ、去年の11月3日時点では179円でした。随分と快進撃を続けているものです。市場は年初から日経平均が+500円と好調で年をまたいでも勢いは衰えておらず、また目の前の板の動きからしてもこれは確実に上がると確信し、ここで買おうと決意しました。「これは投機だ。機を見るに敏な投機だ」と確信犯的に思いながら注文ボタンを押すわけですが、買付余力が30万ちょっとだったので最低単位(1000株)だけ買いました。狙い通り299円で即座に約定します。
30分ほどすると株価は306円前後でせめぎ合っていました。ここで利確すればわずか30分で数千円(7000 - 手数料)の稼ぎだと思いつつも、まだまだ上がりそうな気もします。迷っているうちに株価は307円になり、306円になり、305円になり、また306円になりと板は一進一退です。仕事もあるし、板に張り付くわけにはいかないので結局307円で売ることにし、それもまたすぐに約定します。
帰宅後、株価を見ると今日の終値は325円とのことでした。
買付余力が充分にあれば1000株だけ買うなんてことはなく、もっと買えたしそうしていたはず。307円の時点で「とりあえず半分だけ利確しよう」みたいな判断も可能だったし、残りをそのまま放っておけば数千円の利益で終わることもなかったはず。全部売るか全部ホールドするかというオール・オア・ナッシングな判断しかできなかったのはひとえに単元株しか買えない買付余力の問題でした。貧すれば鈍するとはこういうことか。あと、信用買いはこういうときに使うのだなと理解できました(シャープは現在一般信用取引が規制されてますが)。
思い返せば今までに売った株のほとんどは買付余力に変換するために売ったようなもので、その銘柄の潮時だと思って売ったのは1つか2つ程度です。今回利確を急いだのも、値下がりが怖いのもありますが、買付余力の枯渇が心配になったという要因も無視できません。今月20日にトランプが正式に大統領就任するので、それに備えておきたかったのです。
そもそも資金がないのにあれもこれも買うというのが戦略として破綻してるのかもしれませんが、まだ経験が浅いので狙いすまして買ってホールドする、なんてことは危険すぎるように思えてどうにも及び腰なのです。単元未満株という手もあるんでしょうが、買おうと思えば単元株を買えるという中途半端な財力なのもあっていまいち食指が動きません。
そんなわけで初めてのデイトレは、収支はプラスだったものの悔いの残る結果となりました。とりあえずは動かせる資金を増やすのが第一目標だと確認できたのでよかったということにしましょう。